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省エネコラム

Economical use of energy

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2021年はLED照明買い替え年になるか?

3月決算の皆さま、まもなく2020年度が終わりますね。
来期の予算取りなど、忙しくされているのではないかと思います。
来期2021年も、今年同様コロナに翻弄されそうですね。
そしてオリンピックの行方も気になります。

でも、通常業務は粛々と進めなきゃ・・・ですよね。
「省エネ」も、例年通りに取り組む企業は多いのではないでしょうか?

「省エネのネタ、ホントもう尽きたんだけど・・・」こんな声をよく伺います。
省エネご担当者様、お疲れさまです。そしてありがとうございます。
皆さまのおかげで地球は守られています。
2021年は、ありきたりな省エネのネタ「照明」を、もう一度点検してみませんか?
もしかしたら、買い替え時が来ているかもしれませんよ^^

以下のお好きな場所から読めます。

そろそろ寿命を迎えるLEDが出始める

LEDの寿命、ご存知ですか?
LEDチップの寿命を指し、一般的なLEDなら40,000時間、高効率のLEDなら60,000時間。点灯時間の合計がこの目安まで達すると、設置時の70%以下の明るさに低下してしまいます。

あれ? ウチの事業所の稼働時間ってどうだったっけ?
そう思われた方! さすがです^^

A事業所:1日15時間、年300日稼働 → 4,500時間/年
B事業所:1日10時間、年300日稼働 → 3,000時間/年
C事業所:1日8時間、年250日稼働 → 2,000時間/年

A事業所にご注目下さい。
1年間で4,500時間稼働ですから、一般的なLED(寿命40,000時間)をお使いの場合、8~9年もすると寿命を迎えてしまいます。
BやC事業所はまだ大丈夫ですね。

次のグラフをご覧ください。
日本照明工業会の自主統計に赤で加筆しました。

 

オレンジ色が、事業所の屋内で使うLEDに当たります。
国内の生産を調べると、2010年頃から直管形LEDの販売が始まり、水銀灯交換用の高天井LEDは2011年頃から販売されています。

グラフは2012年が最も古いデータで、これは日本照明工業会加盟(現在29社)の複数社の販売統計が取れるようになった頃です。
水銀灯の国内輸入・生産が禁止になる2020年12月に向けて、生産が伸びていますね。

さて、注目すべきはココ!

2012年~2013年頃に発売された、約2,500万台の内、何割かはそろそろ寿命を迎えます。
それは、比較的稼働時間の長い現場に設置された部分です。
先ほどの「A事業所」が該当しますね。
具体的には、稼働時間の長い食品工場や、入出荷の多い物流倉庫、交代制で詰めている事務所エリアなどが想定されます。

あなたの担当エリア、もしくはお客様の事業所で、稼働時間の長い場所はありませんか?
ぜひ「いつLED設置したか」を気にしてみて下さい。
2012年~13年頃の古いLEDと最新機種を比較すると、明るさと消費電力が全然違います。
交換したら、きっと明るくなって省エネになること間違いなしですよ!

 

蛍光灯などの従来光源器具が寿命を迎える

もうひとつ注目はこれです。下のグラフをご覧ください。
先ほどの自主統計グラフの黄色部分です。

黄色は、事業所等の屋内で使う「従来光源」で、蛍光灯や水銀灯の器具を指します(替え球の方ではありません)。
LEDの生産が増えるにつれて生産量を減らし、2019年にはほぼなくなっています。
この従来型の器具、実は10年で寿命なのです。

(日本照明工業会:照明器具は10年経ったら要チェック!)
https://www.jlma.or.jp/led-navi/contents/cont13b_checkAndChange.htm

2012年以前については、LED生産が少なかったので、おそらく2012年と同等以上の従来型器具が生産されているはずです。
このあたりの6,000万台かそれ以上の台数が寿命を迎えるのが、2021年~23年
ご担当の事業所エリア、もしくはお客様の事業所で、古そうな蛍光灯や水銀灯はありませんか?

上にご紹介した照明工業会のページでは、従来型器具は10年で黄色信号、15年で赤信号です。
いやいや・・・これは一度チェックしてみた方が良さそうですね。

 

LEDからLEDへ取り替える場合の注意点

今あるLEDは電源内蔵型ですか? それとも電源別置き?
それによって、交換方法が異なります。

今あるLEDが電源別置きタイプなら、今お使いのメーカーの後継機種を選びましょう。
電源はそのままでランプだけ取り替えれば良いからです。
もし水銀灯のソケットをそのまま使う「E39口金タイプ」なら、交換はLEDのランプだけになりますので、水銀灯の玉替え同様に電気工事の資格は不要です。
ただし、ソケットが古くなっている場合、この方法はオススメできません。ランプの落下や器具不具合の原因となる可能性があります。天井直付けタイプへ更新されたほうが無難かもしれません。

今あるLEDが電源内蔵タイプなら、器具ごとまるっと交換になります。
そのため、今お使いのLEDメーカーだけでなく、他メーカーの製品も検討することができます。
これは選択肢が増えますね。

選ぶ基準は、企業によって異なると思いますが、
省エネ対策として自信を持ってオススメするのが、「人感センサー付き」です。
人やフォークリフトを検知して、必要なときに点灯し、不要なときは「消灯」もしくは「ほんのり点灯」で節電できます。

現場で作業される方に、こまめな照明のスイッチオン・オフを依頼しなくても大丈夫です。
スイッチを触らなくてもいいから、コロナ対策にもピッタリ。
特に倉庫エリアにはオススメです。
1日の稼働時間のうち、20%程度しか点灯しない現場が多いんですよ^^

天井直付け高天井LEDなら
(高天井用LEDセンサーライト HBシリーズ)

水銀灯ソケットを使うE39タイプのLEDなら
(高天井用LEDセンサーライト MBシリーズ)


※LEDからLEDへの交換の場合、水銀灯の玉替え同様で電気工事の資格不要です。
※ソケットが古い場合は、天井直付けタイプへの更新をオススメ致します。

蛍光灯用もあります。
5m以上の高天井でも使える、省エネ大賞受賞のLEDベースライト

 

蛍光灯からLEDへ取り替える場合の注意点

蛍光灯をLEDに取り替える場合、以下をご注意下さい。

長期間使った蛍光灯器具をそのまま使う「直管形」は危険
https://www.jlma.or.jp/shisetsu_renew/anzen/anzen4.html
ぜひLED器具への更新をご検討下さい。

 

追記1:2015年くらいにLEDにした方へ朗報!

LEDに交換したのが、2015年~16年くらいの方。
消えているのが出始めたり、暗く感じたりされていませんか?
そして何より、最新機種と比べると消費電力が高いですよね?
でも、LED寿命までまだ時間があるから交換はできない・・・最新機種にすれば省エネになるのに。

そんなお悩みにお答えするのが、これ!
「後付センサー」です。

今あるLEDの横に設置します。
センサー検知時は、今あるLEDが点灯します。
センサー待機時は、後付センサーの補助灯が点灯して、真っ暗になりません。

今あるLEDを「センサーライト化」できちゃうんですよ!

追記2:2022年にLED化を検討されている方に朗報!

LEDの補助金が申請できるかもしれません。
人感センサーや明暗センサーなどの、省エネ設定できる調光機能付きなら、経産省の補助金申請ができます。
2021年からスタートした「先進的省エネルギー投資促進支援事業」をご検討ください。