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Economical use of energy

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天井照明を地上から見分ける方法

「たぶん天井照明は水銀灯だと思うんだけど…古いからよくわからないんだよね…」
倉庫照明を見に現場に行くと、こんなお声を聞くことがあります。

確かに。
下から見ても、よくわからないんですよね。
でも、LED化を検討するなら、「今何の照明が点いていて、消費電力はこれくらい。LEDにしたらこれくらい電力が削減できる」がないと、会社は予算をくれないですよね…

今回は、倉庫や工場の天井照明の見分け方についてまとめます。

以下のお好きなところから読めます。

やっぱり照明の型番がわかれば完璧!

照明の替え玉ストック、もしくは交換後の廃棄待ちの球はありませんか?
もしあれば、型番がわかりますので完璧です。
(ない方は、次の「下から写真撮影→緑っぽく映るなら水銀灯」をお読み下さい)

型番は何で始まっていますか?

以下で始まっていれば水銀灯です。
H、HF、HG、HGF、HRF
そして、続く数字は消費電力のW(ワット)数になります。

メタルハライドランプの場合は、以下で始まります。
M、MT、MR、HQI、CDMなど

詳しくは、以下の照明工業会サイトをご覧ください。詳しく記載されています。
https://www.jlma.or.jp/kankyo/suigin/jigyo.htm#shu

写真撮影→緑っぽく映るなら水銀灯

替え玉や廃棄待ちの球がない場合、照明の写真を下から撮ってみて下さい。
緑っぽく写ったら、水銀灯です。
目で見てもあまり良くわかりませんが、写真に撮るとわかりやすいです。

水銀灯の現場写真。緑っぽく映っていませんか?

 

 

 

 

 

 

 

 

なぜ水銀灯は緑っぽく映るの?

水銀灯の発する光のスペクトルが関係しています。
以下をご覧ください。

水銀灯のスペクトル
出典:一般社団法人照明学会「照明基礎講座テキスト」

 

 

 

 

 

 

透明型(実線)は、電球のガラスが透明のもので一般型です。
可視光線の帯とグラフを併せてご覧ください。水銀灯は緑~黄色の光をたくさん発していることがわかります。

緑の反対色が赤です。グラフを見ると赤の光はほとんど出ていませんね。
反対色がバランス良く発光していると、光は白っぽく見えます。水銀灯の場合は、緑が多く赤が少ないので、緑っぽく見えます。

点線の蛍光型を見て下さい。こちらは電球のガラスに蛍光体を塗布して、演色性を改善したものです。赤に近いオレンジの光を発するので、見え方としては水銀灯より白っぽくなります。

2020年12月31日に、水銀灯は国内生産と輸入が禁止されました。詳しくはこちら
水銀灯使用が直ちに禁止されるわけではありませんが、替え玉の国内ストックがなくなり次第、使えなくなります。
次に記載する「メタルハライドランプ」へ交換するか、この際、消費電力の低いLEDへ器具交換するかご検討いただければと思います。

写真撮影→白っぽく映るならメタハラかセラメタの可能性

次の写真をご覧ください。
こちらは、セラメタとメタハラの現場です。照明は白っぽく写っています。
メタハラの現場にはナトリウムランプ(オレンジ色)も点いているので、色の違いが見やすいですね。
セラメタの現場

メタハラとナトリウムランプ

 

 

 

 

 

 

メタハラのスペクトルを見て下さい。
色々な色の光が発せられていることがわかります。
出典:一般社団法人照明学会「照明基礎講座テキスト」

 

 

 

 

 

メタハラは、金属とヨウ素や臭素との化合物を発光管内に封入しているため、メタルハライド(金属ハロゲン化合物)と呼ばれています。封入物により発光効率や演色性が変わるのが特長です。

上のグラフは、封入物にナトリウム(黄赤色の光)、スカンジウム(多色の光)を加えたもので、最も発光効率が高い種類です。
色々な色が同時に発光するので、光の見え方は白っぽくなります。

メタルハライドランプと並んでよく使われる「セラミックメタルハライドランプ」も、同じく白っぽく見えます。
メタルハライドランプとの違いは発光管の素材で、こちらは下から見ても全くわかりません(笑)
メタルハライドランプの発光管は石英ガラス、セラミックメタルハライドランプは透光性アルミナです。透光性アルミナを使うことにより、点灯時の発光管内の反応強度が抑えられるため、ランプ寿命が長くなるメリットがあります。

メタルハライドランプ(メタハラ)も、セラミックメタルハライドランプ(セラメタ)も、2020年12月31日の水銀灯の国内生産・輸入の禁止措置とは関係なく、使用することができます。ランプの生産もまだ行われていますので、ご安心下さい。
ただし、LED照明と比べると、消費電力効率は1/2以下です。脱炭素・省エネを目指すなら、ぜひLED器具への変更をご検討下さい。
さらにエコなら、センサー付きLEDがオススメです。点けっぱなしがなくなるので、劇的に消費電力が下がりますよ。

※ご注意下さい! 光の見え方白っぽいものでも水銀灯の場合あり。
水銀灯の中でも演色性を改善したもの(上記の蛍光型など)は、写真撮影しても白っぽく見えます。メタハラだと思って電球を取り外したら、水銀灯だった…ということもあり得ます。
水銀灯はだんだん入手が難しくなってきますので、その場合はメタハラかセラメタを取り付けると良いと思います。

しばらく照明を見て、残像が目に残るならLED

写真撮影して光が白っぽいという場合は、メタハラかセラメタの可能性が高いですが、実はLEDだった、という場合もあります。
水銀灯のソケットを活かすタイプのLEDは、水銀灯の傘の中にLEDランプが収まっていることもあり、白っぽい光を発しています。

LEDの見分け方は比較的簡単です。

しばらく照明をじっと見つめて下さい。(眩しすぎない程度にお願いします)
ちょっと視線を外して目を閉じてみて下さい。
光の残像が目に残るようならLEDである可能性が高いです。

それでもよくわからない場合は、一旦照明の電源を落としてみて下さい。
再度スイッチを入れた時、すぐ点灯するならLEDです。
じわじわ点灯するなら、メタハラかセラメタ、あるいは水銀灯です。

LEDだと判明したが、どうも暗い。なぜ?

白っぽい光で、目に残像が残るならLEDです。さらに、電源を落とした後すぐに再点灯するならLEDで間違いありません。

でも、思ったより暗いんだけど……というケースもあります。

一つ事例を紹介させて下さい。
あるホームセンター業務を請け負っている倉庫にお邪魔した時のことです。
水銀灯の傘の中に白く光る光源がありました。
電源を落とした後にすぐに再点灯したので、これはLEDで確定です。
しかし、照明直下の照度を測ると90ルクスくらいしかありません。
JISの照度基準では、倉庫で行うフォークリフト作業の場合、150ルクス以上が推奨です。90ルクスだと、たしかに薄暗い印象です。
雨の日などは伝票がちょっと読みづらいかもしれません。

伺うと、この現場のLED化は、2012年とのこと。
当時のLED寿命は、点灯時間で40000時間というのがほとんどです。
この40000時間は、購入時の70%までLEDの明るさが低下してしまう時間を表しています。
この現場は、1日15時間、年300日稼働なので、1年で4500時間点灯している計算になります。2012年から現在だと、もう9年ですね。4500時間×9年=40500時間ですので、そろそろ寿命を迎えて暗くなっている可能性が高いです。

確かにLEDなのだけど、ちょっと暗いなと言う場合は、ぜひ照度を図ってみて下さいね。
そしていつLEDにしたのかをご確認いただければと思います。

ちなみに、先ほどの2012年にLED化された現場には、水銀灯のソケットを活かせる高天井用LEDセンサーライト Lumiqs MB-400-E39をお勧めしました。
明るく、しかも省エネになるので、目下、鋭意ご検討頂いております^^