BL-640開発ストーリー
Lumiqsのセンサー付きLEDベースライトは、BL-640(びーえる・ろくよんぜろ)と言います。
この製品は、プロロジスという物流不動産のディベロッパー様と共同開発しました。
高速道路のインターの周りに、トラックごと上に上がっていけるタイプの大きな倉庫がありますよね?
プロロジス様はそれを世界的に開発・運営されている事業者で、本社はサンフランシスコにあります。
あるときプロロジス日本法人の、ある新築物件開発ご担当者様から、お問い合わせを頂きました。
蛍光灯タイプのセンサー付きLEDベースライトを作れないかと。
Lumiqsが天井12メートルから検知できることをネットで調べて、わざわざ問い合わせてくださったのです。
一般的な物流不動産の天井は5メートルです。そこから検知できる、蛍光灯タイプのセンサーライトがなかったので声をかけてくれました。
省エネ意識の高まりから、センサー付き照明を導入したほうが、物流資産の価値が上がり、テナントにメリットを感じてもらいやすいと考えられたからです。
どのようなセンサー付きLEDベースライトが必要なのか。
お問い合わせをきっかけに、開発プロジェクトがスタートしました。
まずはどんな機能が必要なのか、その条件を定めるところから始めました。
・必要な明るさ
・消費電力
・使用する電力の電圧
・大きさ、形、重さ
・取付金具の形状
・センサーの検知範囲、感度
・市場ニーズ(プロロジス様以外にも使って頂けるか、喜んで頂けるか)
・目標コスト(←これが一番大事! ですよね)
開発する製品の諸条件が固まると、今度はIQ-groupの開発陣の出番です。
開発陣は、IQ-groupの本社がある、マレーシアのペナン島にいます。
プロダクトデザインから、電気設計、センサー設計、ソフトウェア設計など、若手のエンジニアが揃っています。
ただ、日本の最先端の物流施設を見たことも体感したこともない中、なかなか日本の要望がストレートに伝わりません。
あっちが良くなると、こっちが悪くなる、いやどちらも大事なんだ。
社長の冨永、品質担当の田上が現地に足を運んだり、スカイプでやりあったりしました。
(お見せすることは出来ないのが残念ですが、なかなかの喧々諤々ですよ!)
それでも、良いお客様と期待感の高い製品に、必然的にグループが一丸となりました。
日本から製品の開発依頼を出して、6ヶ月で試作品完成までもってきてくれました。
このスピード感こそ、IQ-groupの持ち味なのです。
さっそくプロロジス様の稼働中の施設で設置テストを行いました。
電力ロガーを用いて、使用電力量や、センサーのタイマー設定など、仕様書通りの力が出ているか測定し、良好な結果を得ました。
センサーの感度についても、入居企業様に体感いただき、OKをもらえました。
それを受けて、量産を行い、プロロジス様の新築物流施設に2600台をお納めしました。
この一連の設置テストのデータを活かし、省エネ大賞を取得しています。
センサーによる省エネは、プロロジス様にも入居テナント様にも喜んでいただけています。
製品のネーミングは、あれこれ考えましたが、
形状と明るさから決めました。
・形→ベースライト(BL)
・明るさ→高出力Hf蛍光灯2灯(32W×2灯=64W)
ベースライト64ワット。まんまですね(笑)
最後のゼロは、型番です。次にリニューアルするときはBL-641になります。
この機種の最新型は、BL-640-BCです。
「BC」って何でしょうね?
型番BCは一括制御 (Batch Control:バッチコントロール) の略です。
製品名は「メッシュネットワークシステム」
BL-640の開発後わずか1年で、今度はタブレットで一括制御できるようになりました。
大きな物流現場や工場で、一番奥まで電気を消しに行くのは大変ですよね。
そんな面倒は、このシステムで即解決。
そして、全照明がセンサー付きという特徴を生かして、日本初の試みも搭載しています。
ぜひこちらものぞいてみてください。