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高天井LEDの法定耐用年数は何年ですか?

法定耐用年数とは、国税庁が定めた資産ごとの耐用年数で、この年数に応じて会社は減価償却を行います。短い年数で償却費を多く計上する「法人税逃れ」を防ぐため、国税庁は一律の期間を定めています。
法定耐用年数は、あくまで税制上の償却期間で、実際に設置される高天井LEDの「寿命」とは異なりますので、ご承知おき頂ければと思います。

高天井LEDについては、減価償却による資本的支出で処理するケースと、「修繕費」扱いでその年の経費処理とするケースがあります。
建物の状況や工事の内容で税務上の扱いが異なりますので、以下まとめはご参考として頂き、詳しくは顧問税理士にお問い合わせ下さい。

1.新築物件に高天井LEDを設置

減価償却する。法定耐用年数15年

この場合は、高天井LEDは配線などと一体の電気設備と解釈され、「資本的支出」で処理するケースが多いです。
減価償却資産の耐用年数等に関する省令の耐用年数表においては、「建築附属設備」の「電気設備」「その他のもの」に該当し、15年となります。

2.既存物件の水銀灯を高天井LEDに改修

減価償却の必要なし

この場合は、その年に「修繕費」として経費計上するケースが多いです。これは、固定資産の通常の維持管理として解釈されるためです。

事務所の蛍光灯を直管形LEDに交換した場合の税務上の扱いについて、国税庁HPに記載がありますので、ご参考下さい。

事務所の蛍光灯100本を1,100,000円の費用で交換した場合、修繕費として処理することが相当との見解です。 https://www.nta.go.jp/law/shitsugi/hojin/04/12.htm

その期の利益が多く出そうな場合、節税対策のため、急遽LED工事を行う会社もあるようですね。

3.照明がない場所に、新たに高天井LEDを設置

減価償却する。法定耐用年数6年

この場合は、「固定資産の価値を高め、又はその耐久性を増すこととなる費用」に該当すると解釈され、「資本的支出」で処理する可能性があります。

減価償却資産の耐用年数等に関する省令の耐用年数表においては、「器具及び備品」の「1 家具、電気機器、ガス機器及び家庭用品(他の項に掲げるものを除く。)」の「電気冷蔵庫、電気洗濯機その他これらに類する電気又はガス機器」の「その他のもの」に該当し、6年となります。

ご参考まで、水銀灯からLEDへの交換(上記②)と照明追加工事(③)を同時に行った場合、全体として「修繕費」と解釈される場合もあるようです。
また、もし設置箇所1箇所につき、工事費込で10万円未満の場合は、少額減価償却資産の購入として扱うことができ、この場合はその年の費用として処理することができます。

4.法定耐用年数15年に満たないのに、LEDが暗くなってきた。なぜ?

新築時にLEDを設置して、まだ法定耐用年数15年に満たないのに暗くなってきた場合、LEDが寿命を迎えている可能性が考えられます。

法定耐用年数とLEDの寿命は、残念ながら一致しません。法定耐用年数は、あくまで税制上の償却期間の設定です。対してLED寿命は、製品の仕様によります。また、設置されている環境にも左右されます。

5.補助金を受けたLEDの耐用年数

令和3年からスタートした、先進的省エネルギー投資促進支援事業では、補助金を受けた設備の処分制限期間を「法定耐用年数」としていますね。

LED照明の処分制限期間について、執行団体である略称SIIに問い合わせましたので、併せてご参考ください。

もし、補助金を受けたLEDの扱いにお困りなら、以下が参考になるかもしれません。ご参考くださいませ。

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